作成日:2025/11/5
そうだ!博物館行こう!
東北に限った話ではありませんが、これまで旅先で新しい街を訪れるたびにその街の博物館、郷土資料館(もしくはその種の資料館)を訪れるようにしてきました。各市町村には必ずといっていいほどその街の博物館、資料館があります。その街のことを知ろうと思えば、博物館や郷土資料館を訪れることが最初と思ってきました。
博物館とは・・

博物館にも単なる「博物館」から始まり、「郷土資料館」、「民俗資料館」、「民俗博物館」等といろいろな名称が付けられているようで、その数は全国で5700近くもあるそうです。
そもそも博物館とは、「博物館法」という法律があり、そこでは「歴史、芸術、民俗、産業、自然科学等に関する資料を収集し、保管(育成を含む。以下同じ)し、展示して教育的配慮の下に一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資するために必要な事業を行い、併せてこれらの資料に関する調査研究をすることを目的とする機関」と定義されているようです(文化庁博物館総合サイトより)。

法律ですから難しく書かれていますが、要は関連するいろいろな資料を集めて保管する、そしてそれを展示する、またその過程で学芸員さんの教育的な育成を行うと解釈しました。美術館、動物園、水族館なども博物館の分類に入るようです。また博物館法では、特定の基準をみたした博物館を「登録博物館」、「指定施設」と呼ぶようで、その数は1200あるそうです(博物館全体の約20%)。一方、指定施設・登録博物館でなくても博物館と名前を付けることが出来るようです。
博物館を分類してみる

その博物館を分類することに意味があるかどうかわかりませんが、自分の頭を整理する上であえて分類してみました。下記図の横列は博物館の種類を示しており、それぞれ登録博物館に登録されている博物館もあれば登録されていない博物館もあるという意味です。もちろんこの分類はオリジナルですので、全く的外れと思います。念のため。
冒頭申し上げた、「その街のことを知ろうと思えばまずその街の博物館を訪れることにしている」は、「②郷土資料館/民俗資料館」、「⑥特定の記念(祈念)館」、「⑦遺跡等に付随」等が該当します。ここで郷土資料館と民俗資料館は展示されている内容が類似していますが、微妙に使い分けされているようです。郷土資料館はどちらかというとその地域の地理や歴史に関する展示、民俗資料館はその地域の生活や文化等に重きが置かれているようです。
本ブログでもこれまでに幾つかの博物館を取り上げてきました。どれもお勧めなのですが、その中でも是非訪れて頂きたい博物館を上記分類に沿って改めて書かせて頂きました。機会あれば訪れて頂ければ幸いです。
②郷土資料館/民俗資料館:仙台市歴史民俗資料館、マタギ資料館、土崎みなと歴史伝承館、みろく沢炭鉱資料館
⑤美術館:掬粋工芸館
⑥特定の記念(祈念)館:智恵子記念館、円谷英吉記念館、石巻にある平和資料館
⑦遺跡等に付随:鹿折金山資料館 等
博物館の現状について

さてその博物館ですが、一部の人気博物館を除いて現状は厳しい状況のようです。ここでは利用者から見て少し気になる点をあげてみました。
やはり一番気になるのは、特に上記分類「②郷土資料館/民俗資料館」にあてはまることですが、訪れる人も少なく、また職員も少なく閑散としていることです。私の場合、基本、訪れた博物館に設置されている来館者名簿に記帳することにしているのですが、何ヶ月ぶりの来館者であったりするケースがこれまでに多くありました(中には一年ぶりの来館ということもありました)。静かな旅を求める私には歓迎なのですが、折角のこれだけの展示内容ですから、もっと多くの人に見てもらうような工夫をしたらいいのになあといつも思っていました。

例えばその市町村の顔になるように、観光案内のトップに掲載してもいいと思いますし、インターネットを活用したバーチャルな展示を行うことが実現出来れば、私のように鉄道とバスと徒歩だけではどうしてもいけない資料館を見ることができます。このまままでは貴重な展示品が置いているだけの設備になってしまうことを懸念します。
また以前、新聞の記事で、設置スペースが不足しているため廃館に追い込まれたアマゾン民族博物館(山形県)のことが書かれていました。アマゾン民族博物館には行ったことがありますが、その時の旅メモでも「すごい展示量、見ごたえ十分」と書かれていました。恐らく貴重な資料などもあったかと思うと非常に残念です。日本博物館協会によると博物館全体の6割以上が、設置スペースが不足状態にあるとのことです。こういった課題は博物館単独の課題ではなく、所管する自治体でも考えて頂きたいと思います。
そうだ博物館行こう!
博物館には地元の郷土資料館に始まり、いろいろなおもしろ博物館まで多種多様な種類があります。是非、身近な博物館や旅先での博物館にでかけてみませんか。ここではこれまでご紹介できておらず、今後も博物館単独では恐らくご紹介する機会もないと思われるお勧め博物館を、概ね県ごとに1件ご紹介させて頂きたいと思います(主に上記分類①➁⑥)
①八甲田丸号(青森県)
ご存じの通り、青函トンネルが開業するまでは本州と北海道の間は青函連絡船で結ばれていました。石川さゆりの「津軽海峡冬景色」に代表されるように夜行列車を降りてから連絡船に乗るまでの景色はあまりにも有名です。 青函トンネルが開業され青函連絡船が廃止になった後、1990年に青函航路船の代表でもあった「八甲田丸」が海上博物館として開業されました。
内部は地下1階から4階まであり、当時の船内の甲板、船室、寝台室などがそのままの形で残されており、青函連絡船に乗ったことがない人でも十分に楽しめるものになっています。実は私もこれまで東北一筋でしたので(笑)、青函連絡船には乗ったことがありませんでした。そのため見どころも多く、十分に楽しむことができました。JR青森駅から徒歩5分です。

②文翔館(山形県山形市)
1916年に建てられた国の重要文化財でもある2代目山形県庁舎(山形県旧庁舎および県会議事堂)が、3代目庁舎に移転するに伴い、1986年から10年の歳月をかけて修理され、1995年に通称文翔館として公開されました(正式名称は「山形県郷土館」のようです)。2代目庁舎はルネサンス様式の建築物として、当時の県の予算の1/4を投じて竣工され、1975年まで県庁と議事堂としての機能を果たしていました。写真をご覧いただければおわかりの通り、レンガつくりの3階建ての外観は大変に重厚感あふれる佇まいです。当時の会議室、展示室、日本庭園などの広場があり見所満載です。また時計塔の機械式大時計は、札幌市にある時計台の時計についで国内で2番目に古いものであるとのことです。見所が満載で私はすべて見るのに半日も要してしまいました。山形駅から徒歩20分と少し遠いですがバスが出ています。

③日新館(福島県会津若松市)
会津地方の人材育成を目的にして1803年に創設された会津藩の最高学府と呼ばれていた教育機関です。当時の藩士の子弟は10歳で入学して学問や武道に励んだとされています。幕末時の状況、白虎隊に関する展示など内容は多岐にわたり見所満載です。広大な土地には当時の学習の様子や武道場や天文台なども設置されています。新島八重の実兄の山本覚馬などもここで学んだとされています。(磐越西線広田駅より徒歩30分)

④ちょっとマニアックなおもしろ博物館
上記分類にうまくあてはまりませんが、少しマニアックなおもしろ博物館が東北には数多くあります。ちょっと遊び心で訪れてみませんか
④-1万華鏡美術館(仙台市)
万華鏡の歴史から珍しい万華鏡の展示まで世界初の万華鏡美術館。仙台駅から秋保温泉行きのバスも利用できる(2008年撮影)。
④-2.カメイ美術館(仙台市)
亀井文蔵氏の16万頭にも及ぶ蝶コレクションの一部が展示されている。世界でも珍しい蝶や甲冑類も展示されている。仙台駅から徒歩10分(2008年撮影)
④-3.横手市増田漫画美術館(横手市)
1995年に漫画の原画をテーマとした日本で初めての美術館として開館、国内外の漫画家約180人近くの原画を収蔵されている。奥羽本線十文字駅より徒歩40分、もしくはバス。以下のリンク先にも記載しています(1997年撮影)。
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④-4.クラシックカメラ博物館(会津若松市)
JR七日町駅より徒歩5分のところにある末廣酒造に併設。地元在住のカメラコレクタのカメラが約500点余り展示されている。以下のリンク先にも記述しています(2013年撮影)。
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