作成日:2021/8/4
訪問日:2019/6/2
ひめさゆり祭り
~刑事ドラマで見た絶滅危惧種の花~
【カテゴリ:自然】
きっかけは刑事ドラマ
ひめさゆりの名前を初めて知ったのは、2013年、結構、ひいきにしている刑事ドラマ(脚注①ご参照)の中です。近藤正臣扮する元教師が、同僚の女性教師へのあこがれに纏わるエピソードの中で出てきました。「ひめさゆり」というあまりにも美しいネーミングのため、ほとんど花についての知識がなかった私は、てっきりドラマの中での架空の花と思っていました。

その後、ひめさゆりはユリ科に属する実在の植物であること、正式名称を「オトメユリ」ということ、そして新潟・山形・福島の県境の一部でしか見られない絶滅危惧種であることを知りました。なんと私が愛する東北地方が群生地ではありませんか!
「ひめさゆりの花を見たい!」
その思いが強くなり、ネット等で調べてみましたが、どこも最寄りの駅から車で60分近く、一番近い福島県の喜多方市の郊外にあるひめさゆりの群生地でも駅から車で20分かかるようです。とても歩いては行けません。鉄道とバスと徒歩だけではひめさゆりを見ることができないようです。一度は諦めていました。

ところがその後、別の機会に喜多方市を訪れた際、喜多方市のひめさゆり群生地にて「ひめさゆり祭り」の催しがあること、そして会場までの送迎バスがあることを偶然に知りました。これを使えば、鉄道とバスと徒歩のみでひめさゆりを見ることが出来そうです。
こうして、6年越しの思いが実現して、無事、憧れのひめさゆりに出会うことができました。なおこれは後で知ったことですが、ひめさゆりは喜多方市の花に指定されていました。
ひめさゆり祭りの会場へ向かう

旅の起点は福島県喜多方駅です。ご存知の通り、喜多方市は会津若松市と並んで福島県会津地方の中核都市です。喜多方ラーメンが有名ですし、街中いたるところに蔵が立ち並び、蔵の街としても知られています。また東北本線(東北新幹線)の郡山から会津若松、喜多方を経由して新潟県の新津駅までを結ぶ磐越西線は、周辺に見どころも多く人気路線になっています。特に会津若松~新津間は「森と水とロマンの鉄道」という愛称が付けられており、4月から11月の土日休日の臨時列車として、蒸気機関車C57が牽引する「SLばんえつ物語」も運行されています。

さて当日、喜多方駅前から送迎バスに乗り、ひめさゆり祭り会場に向かいます。バスは結構、年配の方が多く、1人旅は私だけのようでした。20分ほどバスに揺られて、ひめさゆり祭りの会場に到着しました。やはり歩いて行くには遠かったようです。
祭りといっても、祭り会場によくあるようなマイク音や音楽による賑やかさがあるわけではありません。写真をご覧頂ければおわかりの通り、こぢんまりとしていて、それが丁度、私には合っていました。

薄紫色のひめさゆりが、斜面一面に咲き誇る姿を見た時の感動は忘れません。ガイドによると33万本ものひめさゆりが咲いているとのことです。帰りの送迎バスの時刻の関係から、現地での滞在時間はわずか40分でしたが、夢中でシャッタを切りました。撮影に夢中になるあまり、落とし物をしてしまい、会場の放送で呼び出されるアクシデントがあったほどです。
1点、悔やまれるのは、ひめさゆりの見ごろは6月~8月と聞いていましたが、私が訪れた年(2019年)の6月3日は少し早かったようです。少なくともその年は、もう少しあとの方が見ごろだったようでした。

日中線跡と熱塩温泉を訪れる

ひめさゆり祭りを見終えた後は、かねてより訪れたかった「日中線跡」と「熱塩温泉」に向いました。両方とも喜多方の駅から遠いため、ずっと諦めていたのですが、ひめさゆり祭りの会場からであれば比較的近距離のため、歩いていけました。
特に熱塩温泉では、これまでいろいろな温泉巡りをしてきたつもりでしたが、初めて経験する混浴温泉(公衆浴場)に巡り合うことが出来ました。普通の混浴は、脱衣場が男女別で中に入ると男女同じというものですが、ここの温泉はなんと脱衣場が男女同じで、中が男女別というものです。その意味で混浴とは呼べないかもしれません。是非、機会あればその時のこともご紹介したいと思います(脚注➁ご参照)。
<関連情報>
①刑事ドラマとは
・冒頭ご紹介した刑事ドラマは、テレビ朝日系列「相棒」(session11 第15話「同窓会」)です。時々再放送されているので、ご興味があれば、是非、ご覧いただければと思います。
➁追加情報
・頂いた情報によると、上記でご紹介した脱衣所が男女同じという熱塩温泉の日帰り温泉(公衆浴場)は、今では脱衣場は男女別になったようです。期待?をさせてしまいすみませんです(笑)。
③是非、立ち寄りたい周辺のお勧め
日中線跡(旧熱塩駅)
日中線はかつて喜多方駅と熱塩駅を結んでいたJRの鉄道路線。蒸気機関車が最後まで運行されていた。朝夕の登下校の時間帯しか走らなかったため、「日中は走らない日中線」と呼ばれていた。1984年廃止。旧熱塩駅には当時の貴重な資料が展示されている。JR喜多方駅から徒歩60分
熱塩温泉
熱塩温泉は、喜多方市北部にある温泉。写真の示現寺(じげんじ)の開山源翁(げんおう)により開かれたと伝えられている。塩化物泉のため冷え性に効能があり、また子宝の湯としても知られている。JR喜多方駅から徒歩65分